晴れていた。
記憶が定かではないが、その日は朝から晴れ渡っていた。
当時所属していた団体の事務所において、何か作業をしていたんだ。
何も変わらない日常。
その時は1人だった。
着信がなった。
気付けない状況の時もあるが、その時は1人だったし、スムーズに応答出来た。
相手は昔からのツレ。良く会うヤツだ。(-1-参照)
「おぉ、どうした?」
と、言う僕に、彼は今までで一番と言って間違いないだろう。何かを言いづらそうに、心苦しそうにしていた。
人間には勘というモノが備わっている。
絶対に良くないことを言おうとしていると瞬時に解った。
「R…Rのことで何か聞いた?」
「え、いや、何も」
長らくの沈黙があったと思う。彼は続けた。
自身の人生において聞くことがあろうとは考えもしなかった言葉。
「Rが死んだって」
思うんだ。彼がまだ何も知らない、知る由もない僕に、ソノコトを伝えようとする時の心情を思うと今でも胸が裂けそうだ。
想像を絶する覚悟があったろう。
ある種の孤独と闘ったろう。
僕に伝えるべき人間は彼しかいなかったから。
ただ、その瞬間からだ。
上にある感情全てをこれからの人生、僕自身も背負うことになる。
人には気付けない。
自分にとって大切な、とても代わりなんていない存在が、たった1日前に世界から消えてしまったことを。
多分その日も。彼がこの世から。まさにその瞬間もいつもとなんら変わらない日常を過ごしていたと思う。
気付けるはずがない。
まさか、自分の人生に。
自分のツレが。ドラマかなんかの中の話しだと思っていた。
ドラマかなんかの中の話しに。どうかなってくれないか。
6月6日は彼の命日だ。
続