手術当日の朝
前日から特別不安になることもなく安眠出来たと思う。
と言うのもX(旧Twitter)にも書いたが、僕には選択肢がなかったから。
人はいくつか選択肢がある程不安に駆られるのだなと思ったりした。
手術をすること以外に明るい未来を手繰り寄せる方法が自分では見付けられなかったんだと思う。
(手術1ヶ月前の来院時)
看護師さんが病室に迎えに来て、手術着に着替えた。
1人深く深く深呼吸をして病室を出た。
「昨晩は眠れました?」と、看護師さんの宿命であろうセリフを受け
「はい、バッチリです。外に飛び出したいぐらい元気です」と応えた。
もうDNAに刻まれている不可抗力なのだろうけど、僕は僕に情をかけてくれる方に、一発カマしてやろうと言うか、笑かせてやろうと言うスイッチが瞬間に入る。
頭を介さずいつも反射で言ってしまって、後々「あの時スベってなかったかなぁ」とボンヤリ思うのが多い。
まぁその時の看護師さんも笑って下さっていたからヨシとしよう。
自分の足で歩き、手術台へ。
おなじみとなった先生と挨拶を交わし、色々な線が身体に繋がれた。
本当に凄く冷静だった。
呼吸器が繋がれ、一瞬で麻酔に落ちた。
本当に瞬きで終わるとはこのことか、と言う感じで目覚めた。
目が覚めた時は部屋が変わっていて、先生と立ち会いの兄がいた。
兄は目の前の僕をどう思ったか分からないけど、僕自身はここからは自分だけの闘いだと言う意味合いで返答した。
少し経過して意識がハッキリしてきて僕のことを心配してくれているだろうみんなにお知らせとしてSNSにも無事であることをアップした。
この日は勿論食事などなく、術後の患者さんが1日入る観察室で身動き取ることなく終えた。
頑張れ過去の俺。翌日↓
この日をもって、僕の左膝には闘いの勲章が刻まれている。